導入事例 株式会社ユニリタ
デジタル技術を駆使した社会課題解決の追求を事業活動の基軸に据え、さまざまなソリューションを提供する株式会社ユニリタでは、営業推進グループが手掛ける請求書の発行・封入・封かん業務の負担を軽減するべく、帳票業務のアウトソーシングが可能な「まるっと帳票クラウドサービス」を活用しています。
◎ 課題
・顧客ごとの特殊な業務要件があるため担当者のノウハウに依存した運用になっており担当者の業務負荷が非常に高い現状を変えたい
・紙による発送業務の負担が大きいため、削減したい
・日々の請求業務の負担が大きく、法令対応などに手が回らない現状を変えたい
◎ 解決策
・既存の運用フローを大きく変更せずにアウトソーシングを実現
・請求書発送をアウトソーシングすることで20%のコスト削減を実現
・紙郵送をWEB配信に変更することでさらなるコスト削減を推進
・少数精鋭ながら工数削減を実現、法令対応などへの時間に充てることが可能
◎ 導入効果の概要
元々逼迫していた普段の業務に加え、サブスクリプション型のビジネス拡大によって発行する請求書の数が増え、紙による発送業務が大きな負担となっていた。
また、コロナ禍において出社前提の業務からの脱却を図るべく、既存業務を変更することなく帳票業務のアウトソーシングが可能な「まるっと帳票クラウドサービス」を活用。
請求書件数が倍以上に膨らんでも既存メンバーの負担軽減を実現、効率化した時間を、インボイスをはじめとした新たな法対応への時間に今後は充てることができるようになる。
システム概要
ビジネスの拡大で業務の負担が増大、出社前提となっていた紙による請求業務からの脱却を目指す
1993年にコンピューターの運用自動化ソフトウェア事業を始めて以来、データ活用とシステム運用領域で培ってきた「データマネジメント」「サービスマネジメント」「プロセスマネジメント」の強みを活かし、顧客のデジタル変革に向けた支援を行っている株式会社ユニリタ。デジタル技術を駆使した社会課題解決の追求を事業活動の基軸に据え、システム運用やデータ活用、各種クラウドサービスを提供しています。
そんな同社において、一部のグループ会社を含めた売り上げ処理や顧客への請求業務を一手に担っいるのが、セールスユニット セールスプランニングディビジョン 営業推進グループです。
課税事業者が発行するインボイスに記載された税額のみを仕入税額控除することができるインボイス制度や請求書などの電子取引書類のデータ保存が完全義務化される電子帳簿保存法の改正などの法対応や業務改善に取組みながら、日常的に請求処理した案件を経理部門に連携する業務も担っています。
「法改正への対応はもちろんですが、少数精鋭で運用していることもあり、できる限り業務の効率化を進めていくための活動にも積極的に取り組むこと」が営業推進グループのミッションです。
営業推進グループ
白坂 淳
同社における請求業務は、従来は自社で請求書を紙で出力し、顧客の要望に応じた形で封入、封かんし、発送してきました。
「販売管理1システムに入力した仕訳データを元に請求書を発行し、指定の封筒に封入、投函のために郵便局に赴いていました。
コロナ禍になって出社が規制されるなか、請求業務のために出社を余儀なくされる環境を改善すべく、請求書の封入、封かん業務をうまく外部委託できないか、検討を始めたのです」と白坂氏は当時を振り返ります。
同時に、ビジネスの形態がライセンス販売型からクラウドサービスをはじめとしたサブスクリプション型の提供形態に移行が進むなか、案件数や請求書の発行件数も以前に比べて数倍規模に膨らんでいました。
ビジネスの拡大など環境変化に対しても、既存人員で柔軟に対応できるような環境整備も求められていたのです。
顧客固有の要件を含めた一連の請求業務をそのままアウトソーシングできる
「まるっと帳票クラウドサービス」
請求業務は会計業務と密接に連動するため、全社的なバックオフィス部門の業務改善がプロジェクト化されていましたが、会計業務の改善活動の方が優先順位が高く段階的に改善活動を進めることとなったため、法対応を含めた業務改善を早急に行いたい営業推進グループとしては請求業務の環境づくりを独自で検討する必要がありました。
そこで、既存の運用フローを大きく変更せず、そのまま対応できるソリューションを念頭に検討を始めたといいます。
「当然、業務フローの改善や紙の電子化なども進めるべきところですが、コロナ禍において早急に環境を変える必要がありました。既存の運用をそのまま外部に委託できるサービスを念頭に、段階的に電子化への取り組みを進めていくプロセスを検討したのです」と白坂氏。
そこで注目したのが、ユニリタが提供する「まるっと帳票クラウドサービス」でした。
「社内での印刷から自社封筒への封入、郵便局での投函など一連の請求業務をそのままの形でアウトソーシングできる。
既存の業務プロセスを大きく変えたくない営業推進グループには最適なソリューションです」と語るのは、「まるっと帳票クラウドサービス」の社内利用の推進、運用支援を行っているセールスプランニンググループ 小柳 晶氏です。
セールスプランニングディビジョン
小柳 晶
もともと請求業務は、複写伝票など客先の指定伝票での請求書作成をはじめ、EDIごとに求められる要件、指定文言の挿入、仕入先への請求処理など、顧客固有の手順が複数存在していました。
それらの運用を変えずに吸収できる「まるっと帳票クラウドサービス」が高く評価されたのです。
また、改正電子帳簿保存法の要件を満たしているかの指針となるJIIMA認証を取得している株式会社日立ソリューションズの「活文 Contents Lifecycle Manager」と「まるっと帳票クラウドサービス」が自動連携できるため、請求業務で発生した電子データがそのまま保存されるので、改正電子帳簿保存法の要件に対応できる文書管理フローが整備できる点も高く評価したのです。
結果として、「まるっと帳票クラウドサービス」に切り替えたうえで、既存の運用フローのまま消費税計算や適格請求書発行事業者の登録番号挿入をはじめとしたインボイス対応や改正電子帳簿保存法への対応に向けた環境整備に着手するなど、紙を中心とした請求業務からの脱却を図ることに成功しました。
20%のコスト削減を実現、業務の効率化でさらなる効率化の検討に時間を充てることが可能に
営業推進グループ
鈴木 映里
現在は、「まるっと帳票クラウドサービス」を活用して請求書発送業務をアウトソーシングしており、紙での運用から段階的に電子化へ切り替えを進めている状況です。
実際には、請求システムからの情報を元に消費税計算や適格事業者番号の付与などインボイス対応に必要な要件を加え、そのデータをCSVにて「まるっと帳票クラウドサービス」に展開し、請求書の配信や紙による郵送などを行っています。システム連携とデータの加工の部分は、ETLツールのWaha! Transformerが担っています。
なお、移行については、ヒアリングよる業務の棚卸しを実施したうえで要件、運用設計を行うなど、業務コンサルティングを通じて半年ほどかけて運用への落とし込みを実現、アウトソーシング可能な環境への移行に成功しています。
「請求業務の電子化については、インボイス対応がいいきっかけとなっており、お客様と調整しながら進めています。
同時に自社固有の封筒による運用をやめ、標準的なものに切り替えるなど業務改善も進めている段階です」と同グループ 鈴木 映里氏は説明します。
当初は名古屋地区から電子化に着手し、現在は東京地区の顧客に向けて電子化の働きかけを行っている段階で、名古屋地区についてはすでに9割ほどの請求書を電子化することに成功しています。
なお、グループ会社については、これから対応していく計画です。
サブスクリプション型のビジネスが広がったことで、請求書自体の枚数は数年前に比べて倍以上に増えていますが、請求書発送業務のアウトソーシング
ともに、EDIの広がりや電子化によるPDF配信などが増えたことも手伝って、業務負荷の軽減につながっています。
請求件数が倍以上に増えたとしても、少数精鋭で請求業務が運用できているのは、「まるっと帳票クラウドサービス」のおかげだと評価します。
「入力業務そのものや内容確認のためのチェック作業は現在でも変わりませんが、以前は印刷してフローに沿って回覧したのち押印を行い、郵送の場合はそのままお客様に送ります。
PDF配信の場合でも、お客様を担当する営業担当者に事前にメールし、営業担当者からお客様にダウンロードしたPDFを送るという手順が発生していました。
今は「まるっと帳票クラウドサービス」に移管できたことで、われわれの工数だけでなく営業部門の工数削減にもつながっています」と同グループ 佐々木 菜穂氏は評価します。
工数削減によって、インボイス対応など新たな対応への時間を割くことができるようになったことも大きな効果だと言及します。
また、コストの面でも以前は請求書発送に関わる郵送費や一部外部への委託費などが発生していましたが、「まるっと帳票クラウドサービス」に移管した今では、コスト面では20%の削減に成功しています。
「まだ郵送が残っていますが、請求書の電子化が進むことで、現状の送料も半分ぐらいにまで削減できる見込みです」と鈴木氏。
さらに、2024年より開始される改正電子帳簿保存法への対応に関して、本来増えるべき管理業務の負担が「まるっと帳票クラウドサービス」および連携する「活文 Contents Lifecycle Manager」によって、いち早く対応できたことも変化に強い環境が整備できたと小柳氏も高く評価します。
グループ会社への展開とともに、請求書以外の帳票への活用も検討したい
営業推進グループ
佐々木 菜穂
すでに改正電子帳簿保存法の要件に対応した環境が整備されており、システムに大きな手を加えることなく法令対応が実現できていますが、今後は現在展開できていないグループ会社における請求業務の電子化を進めるべく、「まるっと帳票クラウドサービス」の活用を広げていきたい考えです。
「機能的な実装は進んでいますが、業務そのものの効率化や請求書以外の帳票運用へのサービス展開なども企業としては必要になってくるはず。
サービス側の機能改修も含めて、さらに継続的な進化を続けていきたい」と小柳氏はサービス展開について語ります。
営業推進グループとしては、現在のインボイス対応や改正電子帳簿保存法への対応を進めたうえで、未対応の作業を洗い出しながら、業務改善に向けてさらなる効率化を図っていきたい考えです。
「現状は運用が始まった段階で、法令対応に向けて日々活動していますが、いずれ改善点なども見えてくるはず。今現状の運用でどれだけ効率化できるかをまずは進めていきたい」と白坂氏。
また、「まるっと帳票クラウドサービス」の全社的な活用についても検討を重ねています。
「電子帳簿保存法関連の対応はいずれ経理側の仕組みとも連動させていくことが必要で、会社全体での一括管理の基盤として「活文Contents Lifecycle Manager」を含めた「まるっと帳票クラウドサービス」を活用していくことも検討しています」と鈴木氏に今後について語っていただきました
動画で紹介!
まるっと帳票クラウドサービス