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契約書の電子化とは?電子化する方法から注意点まで解説

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ビジネスにおける契約業務は、紙での運用が主流でしたが、近年、電子化の波が押し寄せています。
契約書の電子化は、業務効率化やコスト削減、コンプライアンス強化に直結し、特に日本のDX推進において喫緊の課題となっています。

この記事では、契約書を電子化するメリットや具体的な方法、そして導入時に必ず確認すべき注意点までご紹介いたします。

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契約書の電子化とは?

契約書の電子化とは、従来、紙で作成・締結・保管されていた契約書を、電子データとして取り扱うようにすることです。

紙の文書をスキャンしてPDFファイルにする「電子データ化」だけでなく、電子署名サービスなどを活用し、最初から電子的に契約を締結する「電子契約」も含めた、広範な概念ですが、本コラムでは特に前者にフォーカスして解説していきます。

契約書の電子化の主な目的は、契約業務の効率化、コストの削減、コンプライアンスの強化です。
特に、日本の企業が抱える人手不足の課題や、デジタル変革(DX)の推進の文脈で、契約書の電子化は重要なテーマとなっています。

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契約書を電子化するメリット

契約書を電子化することで、企業は従来の紙ベースの運用にはなかった多くのメリットを享受できます。

コスト削減効果

紙の契約書には、締結時に印紙税が発生する場合がありますが、電子データ化することでこれらのコストは大幅に削減可能です。
印紙代の削減は、特に契約数が多い企業にとって大きなメリットです。

また、印刷費用、郵送費用といったランニングコストも削減できます。

保管スペースの削減とペーパーレス化

紙の契約書は物理的な保管スペースを必要とし、その管理にも手間がかかります。
電子化することで、保管スペースを削減し、オフィス全体のペーパーレス化を促進できます。
これにより、環境負荷の低減にも貢献できます。

契約締結スピードの向上

紙の契約書の場合、契約締結には、製本、押印、郵送、返送といった多くの手間と時間がかかります。

契約書を電子化すれば、メールでのやり取りが可能となるため、物理的なやり取りの時間を大幅に短縮できます。

このため、承認・決裁フローのスピードアップにもつながり、取引開始までの時間を短縮し、ビジネスチャンスを逃しません。

検索性とアクセシビリティの向上

紙の契約書は、必要な時にキャビネットから探し出すのに時間がかかる上に、紛失リスクもあります。

契約書を電子化すれば、ファイル名やフリーワード検索で、瞬時に目的の文書を見つけられます。

また、インターネット環境があれば、オフィス外やリモートワーク環境からでも安全にアクセスできるようになるため、業務の柔軟性も向上します。

契約書の電子化が進む法的背景とは

契約書の電子化が急速に進んでいる背景には、法整備による後押しがあります。
特に、以下の2つの法律は、電子契約の正当性を担保する上で重要です。

電子帳簿保存法との関係

電子帳簿保存法(電帳法)は、国税関係の帳簿や書類を電子データで保存することを認める法律です。

電子契約書もこの法律の対象となり、法律で定められた要件(真実性・可視性の確保など)を満たせば、税法上の証拠能力が認められます。

2022年1月の改正により要件が緩和され、企業が電子保存しやすい環境が整えられたほか、電子取引で授受した取引情報は電子データとして保存することが義務付けられました。

電子署名法の要件

「電子署名及び認証業務に関する法律(電子署名法)」は、本人による一定の電子署名が行われているときに、押印や署名と同様の法的効力を持つことを定めています。

同法により、電子契約における「本人の意思に基づき署名されたもの」という証拠力が保証されます。

電子契約システムを選ぶ際は、この法律に準拠していることが必須条件となります。

契約書を電子化する方法は?

契約書を電子化する方法は、大きく分けて既存の紙をデジタル化する方法と、最初から電子的に完結させる方法があります。

ここでは、前者について、詳しくご紹介します。
この方法は初期導入コストが比較的、低いため、まずはスモールスタートしたい企業にとって導入しやすい選択肢といえます。

①紙の契約書を電子保存する

まず、紙で保管されている契約書をスキャンしてPDFなどのデジタルデータとして保存します。

ただし、これには単にスキャンするだけではなく、「電子帳簿保存法」などに対応した保存体制の構築が求められます。

たとえば、スキャン後のデータに対して、タイムスタンプを付与することで「真正性(改ざんされていないこと)」を担保したり、検索性を保つためにファイル名のルール化やフォルダ構成の設計が必要になる場合もあります。

②ファイル命名とフォルダ設計ルールを策定する

電子化した契約書を後から活用するには、適切な命名規則と保管フォルダ設計が欠かせません。

たとえば、以下のようなルールが有効です。
ファイル名:契約種別_取引先名_契約日(例:売買契約_株式会社サンプル_20241001.pdf)
フォルダ構成:年度別/部署別/契約種別で階層管理

このようなルール化により、後述する検索性や社内共有時の混乱防止にもつながります。

③文書管理システムとの連携

スキャンしてPDF化したファイルを単にフォルダ保存するだけでは、データの活用や情報統制には限界があります。
そのため、文書管理システムの導入がおすすめです。

文書管理システムには、以下のような機能が搭載されています。

  • 契約書のバージョン管理
  • 承認・ワークフロー機能
  • アクセス権限の細分化
  • OCR(文字認識)による全文検索

契約書の電子化における注意点

契約書の電子化はメリットが大きい一方で、導入にあたってはいくつかの注意点をクリアしておく必要があります。

セキュリティリスクへの対応

電子契約書はデータとして存在するがゆえに、不正アクセスや情報漏えいのリスクが存在します。

システム側での厳重な暗号化やアクセス制限はもちろん、利用者のパスワード管理や二要素認証の導入など、企業側もセキュリティ対策を徹底する必要があります。

システム障害時の対応策

利用している文書管理システムや電子契約サービス、自社の管理システムに障害が発生した場合、契約書へのアクセスや締結業務が一時的に停止する可能性があります。

そのため、サービスの稼働率やバックアップ体制、障害発生時の復旧手順などを事前に確認し、リスク対策を講じておくことが重要です。

取引先の理解を得る

電子化された契約書をスムーズに運用するには、社内対応だけでなく、取引先の理解と協力も欠かせません。

たとえば、紙での契約書のやり取りに慣れた企業に対して、PDFでのやり取りを提案しても、「原本が欲しい」といった要望や、印鑑文化を前提とした商習慣が障壁となるケースがあります。

事前に取引先に電子化への移行を丁寧に説明し、理解と協力を得ることが、スムーズな運用開始の鍵となります。
必要に応じて、紙ベースでの再出力対応も行うと良いでしょう。

契約書の電子化なら電子帳票システム『まるっと帳票クラウドサービス』がおすすめ

これから契約書の電子化を検討している中小企業様にとって、導入の容易さと法対応の確実性は非常に重要です。
そこで、電子帳票システム『まるっと帳票クラウドサービス』をご紹介します。

使用中の紙の帳票をそのまま電子化

『まるっと帳票クラウドサービス』は、現在使用している請求書や契約書などの紙の帳票のレイアウトをそのまま活かして電子化できるのが大きな特長です。

このため、システム導入に伴う業務フローやデザインの大幅な変更が不要となり、スムーズに移行できます。

また、『まるっと帳票クラウドサービス』なら帳票の種類を選ばないため、請求書や納品書のWeb配信を行うシステムで、契約書や注文請書なども電子化して送付でき、ツールを分ける必要がありません。

取引先に合わせた柔軟な対応

電子化された帳票は、取引先の希望に応じてPDFやCSVなど多様な形式で出力が可能です。

また、Webでの閲覧だけでなく、紙で出力して郵送するハイブリッドな運用にも対応しており、電子化に抵抗がある取引先にも柔軟に対応できます。

セキュリティ法的要件への対応

『まるっと帳票クラウドサービス』は、電子帳簿保存法や電子署名法などの法的要件を満たす機能(タイムスタンプ付与など)を搭載しており、安全かつ確実に電子契約書を運用・保管できます。
セキュリティ体制も万全で、安心してご利用いただけます。

まとめ

契約書の電子化は、業務効率化、コスト削減、コンプライアンス強化を実現し、日本の企業がDX時代を生き抜くための必須の取り組みであり、もはや大企業だけのものではありません。

電子化を進める際は、法的な要件を正しく理解し、自社のニーズに合ったシステムを選定することが成功の鍵となります。

これから電子化に取り組む企業様は、『まるっと帳票クラウドサービス』の活用を検討してみてはいかがでしょうか。

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執筆者情報

小柳 晶(こやなぎ あきら)

株式会社ユニリタ セールスプランニングディビジョン

ユニリタの前身である(株)ビーエスピーに開発者として入社。自社プロダクトの開発、自社製品周辺のシステム構築、受託開発のPM、セールスエンジニアを経験し、特に帳票業務運用に精通。電子帳簿保存法対応やペーパーレス化、印刷業務の効率化などシステム構築だけでなく、その先の運用を見据えた幅広い業務改善を100社に及ぶ企業に実施。現在は帳票プロダクトのクラウドサービス化企画に従事する傍ら、帳票運用や運用改善のコラム執筆・セミナー登壇も行っている。

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